翻訳のことだけ見ていても伸びない単に翻訳をやったり、翻訳がらみのことにだけ目を向けているのでは、翻訳(とその関係の仕事)のための諸々の力は伸びないというのは、以前から意識していました。仕事は自分のため(生活費を稼いだり、個人的なやりがいを得たり)だけではなく、人の役に立つことでもあるんだという気持ちが強くなり、そのためには一段どころか二段も三段も自分というものを高めないといけないと思い、翻訳以外の勉強をしてそれを日々に活かす時間が増えてきました。そうすると、特に「あることのための何か」をしなくても、自分に必要なモノや情報が向こうからやってきたり、チャンスがめぐってきたり、人間関係まで自然によい方向に向かっていったり。何かひとつ行動を起こすだけで、新しい出会いや気づきが必ずあり、もう、不思議というよりうれしいというか面白いというかでつい笑ってしまうほど。一年前の自分とはもう別人になっています。今までは、どちらかというと、こと自分自身のことについては、否定的な考えになることが多かったのですが、今はほぼ常に前向きで、そうなればなるほど自分自身にワクワクしてきます。 コンサルの仕事も、はじめは自分の経験や知識がそれを必要とする人の役に立てばという気持ちではじめましたが、さらにその先のこと(具体的な表現はここではしませんが)をする力も身につけたいと思うようになりました。近いうちにできるようになるはずです。2016.10.18 07:33
もうひとつの目的昨日受けてきたのは医学論文の英文ライティングに関するものでしたが、個人的には別の目的がありました。実は、少し前からプレゼンのセミナーを受けてみたいと思っていて、その手のものは探せばいくらでもあるのですが、プレゼンのコツを学びたくてプレゼンのセミナーを受けても面白くないというか、私が興味のある内容でプレゼンするとすれば、どうすればいいのかはやはりそれに近い内容の話を聴きに行くのがまずは一番かな思ったからです。一日のセミナーで複数の演者さんそれぞれに少しずつ切り口の違うお話が聴くことかでき、内容はもちろん、プレゼンの方法もすっごく参考になりました。ただ、お手本としてはピヨピヨな私にはあまりにも上等すぎました。今はただ、「あぁ、こんな楽しいプレゼン、私もやってみたいなぁ…」な憧れレベルです。内容もとても興味深く、昼食後も全然眠気が起きないどころか時間が経つのがあっという間で、いろんな意味で超お得なセミナーでした。ちなみに、私が今すぐ参考にしなければ、と思ったのは「準備が重要」ということ。授業は毎回、準備して臨んでいますが、やることはまだあるかもと気づかされました。やることはまだまだ多くて、次の一段の高さにため息が出ることもありますが、よじ登りますP(^^)q。2016.10.03 02:50
第11期も半ばにさしかかったので英訳講座の通学コースの途中参加のご案内です。トランスレーション-craftsの講座はいずれも途中からのご入会、ご参加が可能ですが、シリーズの途中から開始するとなると、最初から受講されている方にはすでに説明済みのことがわからない、ということも実際に起こりますので、下記のご提案をいたします。その1すでに済んだ回の「訳出のヒント」と「訳例」のご購入いただき、自習していただく方法です。通常料金の2/3程度になります。授業の範囲内であればご質問していただくことも可能です。その2個別に補講をいたします。授業日時以外に時間をとり、受講されていない回の内容をざっとおさらいし、開始回の授業で「取り残され感」を味わわないよう、すでに出てきた用語やフレーズ(表記を統一していただきたいものなど)のご説明をします。1時間から1時間半程度で5,000円にて承ります。この場合、受講されていない回の「訳出のヒント」と「訳例」のお渡しはありませんので、その点お含みおきください。その3すでに終わった回の課題も訳したいという方は、通常料金にて承ります。この場合、授業をお休みされたのと同じ扱いになります。「訳出のヒント」をみて翻訳したものをお送りいただければ、添削して訳例とともにお返しいたします。その1とその2、その2とその3の組み合わせも可能です。詳細はご遠慮なくお問い合わせください。2016.09.12 17:31
these を「日本語で」正しく理解する1日セミナーというのを考えています。先日受けたセミナーで、有り余るほどいろんな刺激を受けまくり、帰りの車中では脳内がバチバチしすぎて、いろんなことがあれこれ頭のなかを駆け巡ってなかなか寝付けず、入眠後も(普段は夢なんて見ない私が)大量の夢を見ました。いろいろ考えがめぐるなかで一番頭のなかに残ったのが、「these を日本語で正しく理解する講座」の構想です。these は日本人にとって、英語と日本語の仕組みの違いを論理的に理解できず、正しい日本語に訳すことかできるようにならない象徴ではないかと考えたからです。たとえば、学校の英語の授業では these は「これら」と習い、そう訳すことによって these という単語がわかっていることを証明し、テストで点数がもらえる仕組みになっています。もちろん、この時点で「おかしい」と思いつつ、点数のために踏み絵をあえて踏んでいる人もいるかもしれません。 その後、特に翻訳の世界に足を踏み入れると、学校教育で何とも思わなかった方ですら、these を「これら」と訳すかどうかの問題に直面すると思います。たとえば、トライアリストの講座を受けると、these を「これら」と訳そうものなら、その添削が返ってきたらびっくりすると思います(という話をすると、受講生は必ず苦笑いします)。もちろん、トライアリストの受講生は these を「これら」とは訳しませんが、では these が出てきたらどう訳すかというと、「このような」や「上の/上記の」などですませ、these が具体的に何を指していて、それを日本語で表すとすればどのようなことばになるかは、考えていない人がほとんどではないでしょうか。もちろん、トライアリストも進歩していますので、変わってきているとは思いますが。 英文和訳で these を「このような」や「上の/上記の」などですませていると、反対に日本語の原文に「これら」と書かれてあって、それが本当に these と訳して問題ない場合を除き、英訳で these が正しく使えないようになるということが、英訳講座をしていてはっきりわかるようになりました。 1日セミナーは今はまだ頭のなかの段階ですが、具体的なことは大方決まっていて、あとは細かいところまで調べ物や確認をして原稿とレジュメを作るだけのところまで考えはまとまっているので、あとは反応をみて決めたいと思っています。2016.09.04 03:28
見てしまったのでもうそれは遅いし、見なかったふりするのも良心の呵責(大袈裟ですが)を覚えるので、書いておこうと思います。某翻訳者さんのブログで、英文で数値の範囲にダッシュを使うと書かれていました。「ダッシュにも種類がある…(中略)…説明は難しい」とありましたが、難しくはありません。数値の範囲を示すための記号は en dash という種類のダッシュです。ほかにも英文でよく見るダッシュ記号に em dash があります。google検索で en dash まで入力すれば、「en dash 使い方」「en dash em dash 使い分け」といった検索予測が出てくるほどですので、少なくとも記号の種類の名称ぐらいは知っている人は多いようです。もう遅いというのは、すでに数年前から、トップレベルのeditorさんやwriterさんたちは、論文等で数値の範囲を示すのに en dash 記号を使わないようになっているからです。トランスレーション-craftsの講座でも、同じ横棒の記号でもお仕事で使う機会が多い en dash と em dash と hyphen と minus sign とはそれぞれに異なることをお伝えし、まずは各自で使い分けを調べてもらい、通学コースではいずれかの記号を使う箇所に遭遇するたびに違いと一般的な入力方法をお伝えしてます。そのなかで、「ただし、数値の範囲を示すのに en dash 記号を使わないように」ともお伝えしています。通信コースの方には添削や訳例などでお伝えしています。そういうことです。2016.09.02 04:39
医学の英訳講座で医学以外の課題を扱う理由トランスレーション-craftsは現在、実践コース(2016年4~9月)、通学コース(2016年7~12月)ともこちらの専門書から出題しています。2016.08.25 11:35
実践コース(通信)は10月から新しい内容に入りますトランスレーション-craftsはどの月からでもご入会可能ですので、実践コース(通信)と通学コースは、ご入会月によっては内容が途中からになります。これも「実践」のうちです。とはいえ、「途中からだとわからない」という方への対応として、実践コースと通学コースは、さかのぼって訳例等を購入することもできるようにしています(詳細は「講座案内」をご請求ください)。当会は、単に課題の内容が実践的であるだけでなく、課題を決めるにあたって、受注可能な分野を広げ、仕事獲得の機会を増やすための工夫もしています。そのお話は次回の記事で。2016.08.21 04:30
本当にこれでいいんだろうか…個別にご相談にこられる方々や、当講座の受講を決めたられ方々が必ず口にすることば、それが↑このタイトルです。はっきり言います。十中八九よくありません。それは、当講座の受講生の継続率と、一度は都合がつかずに受講をおやめになっても、都合がつけばまた再開される方の多さに表れていると思います。私自身は、英訳の勉強をしてもいなければ、ほかの講座を受講したこともありませんが、トランスレーション-craftsがほかの講座にはないものを提供できているのだろうなぁと思えるのは、受講生の反応からわかります。簡単な英訳、単純な英訳のお仕事をされている方や、和訳ではすでにある程度ご活躍で、もっと自信をもちたい、仕事の幅を広げたいという理由で当講座を選ばれ、受講を続けておられる方の割合が高いのも、当講座の特徴だと思っいてます。もちろん、当講座を受講して英訳のお仕事を獲得されるまでになった方もおられます。実践準備コース(通信)と通学コースは「訳出のヒント」がついていますので、初心者でもやる気があれば問題ありません。安心してください。門はいつでも開きっぱなしです。まずは講座案内をご請求ください。2016.08.16 07:39
「おまけ」で行ったらプレゼントをもらいました昨日も、午前、午後と二本立てでセミナーを受けてきました。とはいえ、午後のセミナーは前から行くことを決めていて、その後、同じ日に徒歩30分ぐらいの場所で全く毛色の違う(とはいっても本業に近いのはむしろこっち)セミナーが午前、午後と開催されることを知りました。どちらかというと午前は導入、午後がメインのようで、午前中だけ行ってもどうかなぁとは思ったのですが、同じ日に徒歩で移動できるぐらい近くであるんだったら、いつ開催されるかわからない次に期待するよりも、とりあえず顔を出すだけでもいいか、ぐらいの気持ちで午前のみの参加で申し込みました。たぶんこのセミナー(午前、午後)については、SNSで言及される翻訳者さんとかいろんな方がおられるでしょうから、そちらにお任せするとして。午前の部が終了し、アンケートに記入していると、どういうわけか講師の方が声をかけてくださり、幸運にも(というか、午前しか出ないという不義理をするのに)少しお話をさせていただくことができました。「とりあえず」で参加した導入部は、実は大収穫でした。私がこれまで英訳でお仕事をするためにやってきたこと、現在、英訳講座で受講生にお伝えしていること、これから私自身が英訳に関して進んでいこうとしている道は、どれも正しいという確信がもてたからです。講師の方には、受講してとても有益だったということと、私がこれまで和訳で膨大な量の文献に目を通してきた積み重ねを今、私自身が英訳のお仕事をするだけでなく、英訳講座という形で後進の方々に還元していることを(厚かましくも)ちゃっかりアピールし、次回もお話を聞きに来ますと伝えて会場を後にしました。とても有益な本も教えていただけましたし、講師の方ご自身の自家製の辞書と表現集も一部みせていただき、このように「形」になっているということと、その量の膨大さにはかなわないなとは思いつつ、ざっと目を通しただけですが、目の付け所は私も基本的に同じで自信がもてたのと、在宅一筋の私ならでは(というか、だからこそ)実は、私のほうが+αのことに手を付けていることにも気づけ、ここにもっと力を入れればちょっとすごいことになるかも、と思ったりもしました。ちょっとワクワクしてきました。その前に、超えないといけない壁がいくつかありますが、きっと超えられます。2016.08.07 06:12
楽天ブログの検索が「googleカスタム検索」になってました私の旧ブログ「SOHO翻訳者の仕事部屋」では、私個人の経験とトライアリスト会員、スタッフとして得た情報などを包み隠さず書いています。ブログ本は出していますが、2016.08.01 05:25
名前に込めた意味英訳講座の会「トランスレーション-crafts」。「翻訳は手仕事、職人仕事だー」と主張したくて付けた名前です。実際、特に外国のジャーナルに投稿する論文などの英訳は、本当に職人の仕事だと思っています。翻訳支援ソフトが入り込む余地なんてありません。著者が使ったことば(文字)から、真の意味(情報)を丁寧に読み取り(そこには辞書が介在する余地すらないことも)、その大きさや形を変えずに「科学英語」を使って表さないといけないのです。講座でお渡ししている「訳例」は、常に2名体制で対応されている英文校閲の会社、しかも常に同じeditorさんを指名して仕上げています。このeditorさん、投稿論文ではないと知っているはずなのに、直しもコメントも常に「本気モード」な方で、毎回、校閲済み原稿が返ってくるのが怖いくらい。返却メールが届くとファイルを開くまでドキドキ、開いてからもコメント(もちろん全部英語)の多さと内容の細かさに心臓が痛くなるほど。訳例の作成も職人仕事です。ここまで英文が投稿論文レベルなのに、授業は日本語で進めていきます。英文ライティングのセミナーとかだと、日本語ができなかったり覚束なかったりする英語ネイティブの方が講師だったり、全部英語のほうが勉強になるからとかいった理由で説明も英語だったりということもありますが、日本語が母語の方を対象に日本を英語にする方法を身につけてもらうのですから、日本語で説明しないと意味がないと思っています。雰囲気とか気分だけの勉強では意味がありませんから。すごくニッチな講座ではありますが、こだわりをもってやっているのを理解してくださってか、受講生の幅は広く、英訳自体がはじめてという方から、社内で翻訳の仕事「も」されている方とか、違う分野がご専門の翻訳者の方や、本業は通訳だという方まで、さまざまです。英訳をきちんと学べば、英語を細かく(冠詞の有無、単複、語順、ことばの使い分け等々)見るようになるので、和訳の質も自ずと上がります。実際に和訳と英訳を両方されている方が、実際にそれを体感されています。パターンで置き換えがきかないところほど、翻訳者の力が顕著に表れます。そういうところで差がつく翻訳者になっていただけたらと思って講座をしています。2016.07.28 05:14
これを知らずにトライアルは受けるなもっと言えば、すでに英訳の仕事をしてる人でも、これを身につけていない人は仕事をしないでほしいとすら思っています。 初めてこのページを見つけたときの感動というか、喜びというか、ワクワクというか、は、今でも忘れません。というのも、受講生の訳文や、日本人の研究者や学生が書いた英文を見て「恥ずかしいからやめて~(>_<)」と思ってはいたけど、私みたいに肩書きも何もない一介の翻訳者がまとめて公表しても説得力がない(けど、サイエンスライティングの基礎の基礎から、かなり重要な)ことがほとんど書かれていたからということと、私が今まで思っていたことが裏付けられたようでうれしかったから。もちろん、同じ科学とはいえ分野がかなり違う(物理)ため、分野が違うことによる考え方の違いや、医学生物学には当てはまらないことはありますが、全体からすればほとんど取るに足りません。トランスレーション-craftsの英訳講座では、そのようなことは「前提」として、その先のことを勉強してもらえるようにしています。牧島一夫先生の科学英文のチェックマニュアル、必読です。確か最新のものは第6版だったと思うのですが、今はそのページを見ることができないのと、ほかのサイトで紹介されているのがほとんど第1版のようですので、そちらへのリンクを貼っています。この記事が参考になりましたら、こちらのページのランキングバナーをポチッとしていただけますとありがたいです。2016.07.21 06:29