these を「日本語で」正しく理解する1日セミナー

というのを考えています。

先日受けたセミナーで、有り余るほどいろんな刺激を受けまくり、帰りの車中では脳内がバチバチしすぎて、いろんなことがあれこれ頭のなかを駆け巡ってなかなか寝付けず、入眠後も(普段は夢なんて見ない私が)大量の夢を見ました。

いろいろ考えがめぐるなかで一番頭のなかに残ったのが、「these を日本語で正しく理解する講座」の構想です。

these は日本人にとって、英語と日本語の仕組みの違いを論理的に理解できず、正しい日本語に訳すことかできるようにならない象徴ではないかと考えたからです。

たとえば、学校の英語の授業では these は「これら」と習い、そう訳すことによって these という単語がわかっていることを証明し、テストで点数がもらえる仕組みになっています。もちろん、この時点で「おかしい」と思いつつ、点数のために踏み絵をあえて踏んでいる人もいるかもしれません。 

その後、特に翻訳の世界に足を踏み入れると、学校教育で何とも思わなかった方ですら、these を「これら」と訳すかどうかの問題に直面すると思います。

たとえば、トライアリストの講座を受けると、these を「これら」と訳そうものなら、その添削が返ってきたらびっくりすると思います(という話をすると、受講生は必ず苦笑いします)。もちろん、トライアリストの受講生は these を「これら」とは訳しませんが、では these が出てきたらどう訳すかというと、「このような」や「上の/上記の」などですませ、these が具体的に何を指していて、それを日本語で表すとすればどのようなことばになるかは、考えていない人がほとんどではないでしょうか。もちろん、トライアリストも進歩していますので、変わってきているとは思いますが。 

英文和訳で these を「このような」や「上の/上記の」などですませていると、反対に日本語の原文に「これら」と書かれてあって、それが本当に these と訳して問題ない場合を除き、英訳で these が正しく使えないようになるということが、英訳講座をしていてはっきりわかるようになりました。 

1日セミナーは今はまだ頭のなかの段階ですが、具体的なことは大方決まっていて、あとは細かいところまで調べ物や確認をして原稿とレジュメを作るだけのところまで考えはまとまっているので、あとは反応をみて決めたいと思っています。

実務翻訳職業コンサルタント 岡松みずほ's Office

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