通信講座のこだわり
今年7月から、通信講座も受講生さんの訳文の納品(課題提出)はワードファイル添付、添削、訳例、講評、付録もPDFファイル添付にて返信と、メールでのやり取りに変えました。
でも、変えていないのは添削。届いた訳文ファイルは印刷して、手書きで赤入れ、スキャナでPDF化して返却しています。変更履歴付き修正はしていませんし、今後移行するつもりもありません。
私の赤入れの文字が読みづらいので、変更履歴付きの修正の方がよいと思っておられる方もいるかもしれませんが、読みづらいのは50%ぐらいは意図的にそうしているからです。
これはあくまでも私自身の経験なので、見解が異なる方がいらっしゃるのは承知の上ですが、手書きの赤入れと、変更履歴付きの修正(添削)の両方経験した結果、出した結論だということをまずはご承知おきください。
理由は簡単。文章に書いた人の人間性が現れるのと同じで、翻訳にも訳した方の人間性が現れます。変更履歴付き修正では、訳文の修正はできても、訳文に表される「人間性」に対する修正者の「反応(感情も心情も)」は載せきれないからです。
添削担当が私一人であることも考えれば、形式的な講座なら非効率極まりないところですが、添削という一見それだけの作業によって、訳者と修正者との人間同士のやり取りまでも盛り込むことによって伝わる何かがあると思っています。
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