文字ではなく情報

先日会ってお話しした社長さんも、同じことを話しておられました。「大切なのは書かれている文字ではなく、そこに込められた情報です」と(当たり前なんですが)。

まさにそれが翻訳するときに目をつけるべきところなのですが、日本語を母語とする人が英語に訳そうとすると、どうしてもまず「書かれている(目の前にある)文字」を和英辞書で調べ、そこで見つけた英単語(句)のうちのどれかを選びます。

私は受講生に時々、「自分が日本語で文章を書くとき、自分が書いたことばの意味を国語辞典で確認しますか」とたずねるのですが、ほとんどみなさん必ず「いいえ」と答えます。実は、それが問題なのです。自分が使っていることばが本当に自分が伝えようとしている意味になっているのかを確認せずに使っているからです。

そこで、これを翻訳しようとする原文の著者に置き換えてみてください。自分が使っていることばが本当に自分が伝えようとしている意味になっているのかを確認せずに書いたものを翻訳者が訳そうとするときに、和英辞典に頼ることがいかに意味がなく、いかに危険かがわかってもらえるかと思います。

トランスレーション-craftsの英訳講座(通信/通学)では、そういうことも含め、考え方、訳し方を指導しています。通学コースのモニター記事もぜひ参考にしてみてください。

実務翻訳職業コンサルタント 岡松みずほ's Office

翻訳を仕事にしたい方、翻訳者としてのキャリアアップを希望される方に、翻訳者として、講師としての豊富な経験と実績を活かし、ご相談者さまのご事情や状況に合った的確、具体的かつ実行可能なご提案をしていきます。秘密厳守。